部下がやる気を出しません。どうすればいいでしょうか？

これはかなり難しいです。①先が見えている、将来に夢がない、②周りから期待されていないと感じる、③自信を失っている、④周囲と楽しく仕事ができていない、⑤自分のこれまでのキャリアや長年の経験が認められていないと感じる、⑥はるか年下の上司をナメている、といったことが、シニア社員の意欲が低下している原因だと推測します。この状態で、あなたが「もっと頑張って仕事してください」とハッパをかけたとしても、彼らの意欲は上がりませんから、こうした要因を一つ一つ潰していくしかないです。

僕なら「飴と鞭」で彼らに接すると思います。人事考課で信賞必罰を徹底して、ちゃんと働いていないシニア社員の評価をバッサリ落とします。ただし、これには彼らも納得する「客観的な評価基準」の導入が必要です。僕が取った人事考課施策は以前回答しているので、ご参照ください。こうして「年下でも怖い上司」であることを、身に沁みてわからせるようにします。

その一方で、彼らの相談にのり、「どんな役割を期待しているか」「どう働けば、あなたが評価するか」といったことを「明確に」伝えます。少しでも彼らがやる気になって成果を出せば、それを「認めて」あげます。「やっぱり◯◯さんは違いますね」なんて言うかもしれません。僕は言いそうだな😅。

これは会社との相談も必要ですが、「シニア社員のスキルアップの施策」も考えると思います。定年後のセカンドキャリアの相談もするかもしれません。「自分はここでまだ終わりではない」と思わせるよう、誘導します。

「期待されている」「認められている」と思わせることができなければ、人は動きません。シニア社員なら「敬意を持たれていること」がそれに加わると思います。

幸いにして、僕は「やる気のないシニア社員」を抱えたことがないので、パッと考えたことをつらつらと書いてみました。とりあえず、このうちの一つでも試してみてください。参考になれば、幸いです。

なお、僕は現役時代、「おまえなんかより自分のほうがぜったいに仕事ができる」と考えている、若い自信家たちのハンドリングであれこれ考えることになりました。上司になれば、部下のマネジメントでなんだかんだと苦労するのが「仕事」です。頑張ってください。