質問
計画経営について質問させてください。私は各部門に予算を配賦してこの中でやりくりさせ、超過すれば決裁が必要という計画経営の仕組みに無理があるように感じています。私はメーカー工場で経理をしているのですが、毎年来年度予算を作る際、本社側からかなり一律の改善目標などが出され、「コスト下げろ」「物価上がってんのに無理だろ」の争いをしてます。経営のコスト削減ニーズは分かりますが物価高騰の最中に無駄を削ろうとすれば、必要な経費すら先延ばししていき、いずれ安全や品質で大きなトラブルを起こしかねないと危惧しています。また、予算策定自体が社内関係悪化とコスト増加の原因ではないかと考えています。
そうなると、計画経営ではなく、あくまで現場では原単位ベースで過去最高を目指し、予算策定やら業績動向はKPIを見ながら本社で考えるいわゆるKPI経営?の方が現実的ではないかと考えています。
経営戦略の専門であるりおぽんさんはどのように考えておられますか?
回答
「計画経営」の重要性がいろいろ言われていますが、これは経営計画さえあやふやな中小企業が多いためだと僕は思います。それなりの企業であれば、経営計画ぐらいあるでしょうから、問題はそれをどう活用し、実践していくかです。
「計画経営」の要諦は、経営者の経営戦略や経営計画を「明示して」「数字に落とし込み」、それを「社員全員にわかりやすく周知すること」にあると僕は考えています。どう行動すべきか、行動目標が定まっていれば、みんなそれに沿って動けばいいんですから、動きやすくなります。
ここで大事なのは、「柔軟な計画経営であること」です。融通無碍では計画を立てた意味がありませんが、当初計画が状況にそぐわなくなってもそれに固執するのは愚かです。本社部門はどうしても自分たちの立てた計画達成に固執しがちですが、これはおっしゃるとおり、本社部門と現場部門の対立につながりやすいです。現場はまた現場がわかっていない本社が無理を言ってと経営計画自体を信用しなくなりますし、本社部門は現場のマネジメント力を疑うようになります。これでは逆効果です。
「柔軟に計画を見直せるアタマ」を本社の経営企画や財務経理といった経営計画立案部門が持っているかどうかが、計画経営を成功させる上で、成否を分けると僕は考えます。それにはできるだけ正確で迅速な経営情報、特に「KPI=数字」を本社部門がつかむ仕組みを作ることです。これができない本社部門は怠惰なだけです。
手前味噌になりますが、僕は経営者だったとき、「日次会計・日次決算」を導入しました。組織の規模が小さかったせいで導入できたんでしょうが、規模の小さいITベンチャーが生き残っていくためには、四半期決算はおろか、月次決算でも、環境の変化に対応できなくなってしまうからです。当然、経営企画や財務経理部門の負荷は大きくなりましたが、彼らはそれが仕事ですから仕方ありません。当初計画を現場に伝えるしか脳のない本社部門は僕なら要りません。それを計画経営だと思って、現場に強いるならバカでもできます。
こうして日次でKPIを本社部門が把握できる仕組みを作り、経営企画や財務、経理に変化への対応策を練らせました。週1回の経営会議で役員が集まる中で彼らにブリーフィングさせ、全員で当初計画の微修正をしました。これぐらいのことができないのなら、役員や本社部門を集めて経営会議をやる意味がありません。
現場には当初計画を維持しているように見せながら、現実的な事業計画を経営層や経営企画、財務経理だけで共有しておき、現場が悲鳴をあげてきたら、本社部門が「譲歩するノリしろを作っておく」なんてこともしました。現場部門は微修正であっても、本社部門が状況変化に応じて計画を見直してくれれば、本社は「少しは現場のことがわかっている」とは思うようになります。現場と本社部門の間に一定の緊張感があるのは、本質的な問題ですから仕方ありません。現場と本社がズブズブの仲良しというのは、よほどのザル経営以外、あり得ないです。
内部計画と社内で共有する事業計画、それに銀行など外部に公表する経営計画の3本を同時に走らせることもふつうでした。当然、複雑になりますが、ITベンチャーが環境変化の中で生き残って、IPOさせるところまで持っていくには、それぐらいしないと無理な話なんです。質問者さんの会社はおそらく大企業なんでしょう。本社部門に余裕というか甘えを感じます。
僕の計画経営に関する基本的な考え方は以上です。計画的な計画は不可欠ですが、単に当初計画にしがみつくだけではダメです。
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