質問
1980年代くらいってTVニュースで海外特派員の人のレポートをよく見たような気がするんですがいつの間にか特派員のレポートって見なくなりましたね。
世界の情勢が変わったこと、人員配置のバランスが変わったということでしょうか。
回答
海外ニュースとかドキュメンタリーって一般的にものすごく視聴率が悪いんです。民放局の入社試験で「入社したら何がやりたい」と聞かれて、紛争取材をしたいとかドキュメンタリーをやりたいと答えると、落とされる可能性が大です。それでも、民放がBS枠を使って海外ニュースを取り上げているのは、報道機関としての最後の矜持みたいなものなんです。
完全に赤字のビジネスですから、民放局の経営に余裕がなくなってきた昨今、どうしてもこうした部分が削られていく傾向にあります。海外特派員は置いても、それをメインにした番組はかなり作りにくいと思います。スポンサーがつきませんから。
1980年代は東西冷戦の終結という歴史に残る動きがありましたから、ちょっと特別ですね。それ以前はベトナム戦争が日本人にとっても身近な課題でしたから、視聴率が取れました。なので、当時は比較的、特派員ニュース番組が増えたんです。
日本人は最近内向きですし、日本が直接関わる国際的な紛争などが幸いなことに起きていません。ウクライナ戦争ぐらいでしょう。だから減っているんだと思いますよ。
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