ミシュランの星の数は日本が世界一位だったと思います。

何かにつけて「ナントカ大国」と言いたがる日本の風潮を僕はまず嫌いです。自信があればそんなことは言わないからです。

日本人の食の特徴は「めちゃくちゃ何でもアリ」なことだと僕は思っています。好き嫌いは別にして、食に対するタブーというものが日本にはありません。最近は変わってきましたが、米国に行くと鮨屋で美味いトロなんかがバカみたいな安値で食べられました。生の魚なんて食べない人の方が世界には多いんです。

そして、海外文化にとても寛容です。和食に加えて、世界各国の料理が都会に居れば食べられます。日本人にとっては何でもないことですが、これは世界的に見れば異常なことです。美食の国と言われるフランスは自国の料理にこだわりが強いので、パリにいても「何でも食べられる」わけでは必ずしもないです。

日本は海洋国家で四季もあるので、美味しい海の幸、山の幸といった食材も豊富です。だから美味しい料理を作ることができます。

そして日本人はフランス人や中国人に比肩するぐらい食に対する執念があり、それに金を払うことをあまり厭いません。だから、ミシュランで星を取るような店が多くなったんだと僕は思います。お店の「おもてなし」も全般的に良いです。

ただ、日本人も若い人は旨いものにこだわる美食好きの人と、食にお金をかけない(かけられない)味音痴の人の二階層にはっきり分かれてきたような気がします。インスタント食品やジャンクフードばっかり食べている人も多いですよね。だから、日本が本当の意味で「美食大国」と言えるのか、僕にはわかりません。