国民民主党として、こんな戦略はあり得ませんかという質問です。

質問

2024年10月31日　回答

国民民主党として、こんな戦略はあり得ませんかという質問です。

財源を考慮しない理想論を国民民主党が掲げて選挙に出て、メディアを上手く使い、票を集めることで、今、与党野党のどちらに与するかで、政局が変わるポジションになりました。

で、ここから、一つの公約だけに絞って、与党か野党にねじ込ませることで、今回の選挙として、成果を残したと言える可能性があります。
そうすると、次回の選挙でより、現実的な公約と共に党を拡大させ、与党を狙うという戦略です。(つまり、今回の選挙は、理想論で注目してもらう必要があったため、それを分かった上で掲げている)

日本の政治家の参謀がどこまで考えて戦略を練るのか、ということについて、りおぽんさんの視点で教えて貰えると嬉しいです。

回答

これまでも回答して来ましたが、今回の国民民主党の選挙公約は政策論としては荒唐無稽でも、党勢拡大策としては非常に有効なんです。さきほど僕は簡単な算数の問題とお答えしましたが、そんな計算をせずに、減税、保険料減、さまざまなばら撒きという美味しいエサにパクッと飛び付く国民の方が多いことは、政治家であれば容易に想像が付くからです。

ですから党勢拡大策としては正解です。実際、今回の選挙ではばら撒き政策を打ち出した国民民主党とれいわが大きく党勢を拡大しました。

しかし政党にとって「選挙で勝つ」ということは最重要課題ですから、そういう政党が党勢を拡大するということになれば、他党もばら撒き選挙公約で応じざる得なくなります。この結果、選挙公約がばら撒きのポトラッチ合戦になることが想像されます。

この公約を実際に実行すれば、さきほど回答したような大きな問題が発生しますが、例え実行しなくても、選挙における各党の選挙公約がばら撒き政策のポトラッチ合戦になって、日本の選挙では真面目な政策論争が行われないということになります。

ですから自分の利益(党勢拡大)だけを考えるんであればあの公約は正解ですが、日本の将来、日本の国益には著しく有害なので、マトモな政治家、マトモな政党であれば、ああいう党勢拡大策はやってはいけない禁じ手だよな、なんて僕は考えてしまうんです。