数学の美は分かりますか？

「建築物や絵画で」っていうのは黄金比などのことでしょうから、これは誰でも無意識のうちに美しさがわかると思います。本当の意味での「数学の美」は、「数式の美しさ」や「解き方のエレガントさ」のことだと思います。

前者では「eiπ＋1＝0」(オイラーの等式、i とπは上付きの小文字です)は「世界一美しい数式」として有名です。この数式を見て、ゾクゾクっとして美しさに見惚れる人もいれば、なんのこっちゃと思う人もいるでしょう。この手の美しい数式はいろいろあります。

「解き方のエレガントさ」は、例えば与えられた問題を力任せに計算しまくって答えを導き出すのは醜いです。その問題に内在する本質を見極めて、最短距離で解くのがエレガントです。

さきほど一橋の数学と東大数学は異質だと答えましたが、一橋の数学は「努力した人が報われる問題」ですが、東大数学はこの「解き方のエレガントさ」が問われる出題だと思います。

この延長上にさまざまな証明問題、例えば「フランクモーリーの定理の証明」や「オイラーの多面体定理の証明」などがあって、これらの証明のエレガントさにゾクゾクとする人もいれば、見るのも嫌だと思う人もいるでしょう。

東大合格者数の多い男子私立進学校の取り柄はこの「数学的なセンスがあること」なので、出身者の多くがオイラーの等式を見て「美しい」と感じ、多面体定理の証明のやり方のエレガントさに心震わせて感動するタイプだと思います。

ですから僕もそっちのタイプです。ただ自分ではあんなにエレガントには解けないんですが🤣。