双極性障害の記事、大変お勉強になりました。｜東大ぱふぇっとの米国株投資ブログ

質問

こんにちは。双極性障害の記事、大変お勉強になりました。
私の周囲の人間にも双極性障害の方がいます。その方は金銭を要求してきたり(金銭の要求に応じないと死ぬと言う)、虚言、暴言、意にそぐわないことがあると徹底的に攻撃してくるなどの傾向が見られます。
上記のような傾向は、双極性障害によるものでしょうか。それとも、本人の人間性でしょうか。あまりにも物事の考え方が極端ですし、思考のベースが被害妄想だったり思い込みだったりするので、どう対処してよいか困っています。

回答

金銭的な要求はわかりませんが、それ以外は双極性感情障害の躁状態で「よくある」エピソードだと僕は思います。この辺は専門医に確認してください。

躁状態だと何でもできるような気分になって、他人が馬鹿に見え、事業意欲がものすごく高くなって他人を儲けさせようとして、結果として他人に資金提供を求める場合もあると聞きます。

実は双極性障害で精神科医が狙うのは「ちょっとうつな状態」なんです。躁状態だと、倫理観が希薄になったり、散財したり性的に奔逸になったりするので、一般的には被害がむしろ大きいからです。「自殺企図まではしない程度の低空飛行」を目指す医師が多いと思います。

躁状態は周囲を含めた被害が大きいですし、本人には躁状態である意識が希薄な場合も多いです。偉大な芸術や稀なる学術的成果、そして大きな経済的成功には、明らかに躁状態の人間がやったものが少なくないので、一概に否定できるものではないんですが、これはヤバいと思ったら、ためらわず良い精神科医に連れて行って、エビリファイやラミクタール、デパケンなどの気分安定薬を処方してもらい、気分の波を抑えてもらった方が良いと思います。

もし医師が躁状態がひどいと思えば、リーマスという薬が処方されると思いますが、あれは炭酸リチウムなので副作用も多く、特にリチウムの血中濃度を血液検査で定期的にきちんと計測する必要があります。そんなことすら怠る精神科医が実は少なくありません。精神科系の病気は、精神科医の腕次第で予後が大きく左右される、というのが僕の経験です。