ルネサスの件、アルティウムって会社知ってました？

短期的な株価の動向はわかりませんが、アルティウムの買収はうまくシナジーを出せればこれまでのルネサスの諸々の買収で一番意味があるとポジティブに受け止めています。PCB設計ソフトでアルティウムは、最近シンプシスが買収して話題になったアンシス、あるいはケイデンス、シーメンス、あるいはオートデスクなんかと五分以上に戦えるこの分野の主力プレーヤーです。PCB設計ソフトは市場の二桁成長が見込まれているし、主たる取引先は台湾、中国、あるいは韓国のPCB関連メーカー、つまりルネサスが関係を深めたい企業です。

日本のロジック半導体メーカーはもはや半導体を作る技術で勝負して勝てる時代ではない。ソフトなどのIPで戦うしかない、というのが僕の認識です。確かにルネサスにとって9000億円近い買収の負担は小さくないですが、今回の買収の目の付け所自体は悪くないと思っています。ルネサス経営陣をちょっと見直しました。これはあくまで長期目線の話です。