2番底煽りに負けて買い増しできなかった私に一言。

投資の下手な方の特徴の1つは、読みきれないことをあれこれ考えて、思い悩むことです。「2番底があるかどうか」なんて誰にも分からない。これからだって十分ありえます。僕もあるかどうか、ぜんぜん分かりません。そんな起こるかどうか読めないもので思い悩んでいては、一生買えません。

ましてやあなたは「煽りに負けた」とかおっしゃっているところを見れば、ネタ元は株クラなんでしょうか。株クラでこんな読めないものに対して、あるとかないとか、無責任に言えるのは、ど素人さんたちです。そして株クラに7年も居てしまった僕が言うのも何ですが、株クラというのは、株式投資が下手な方やまだよく分かっていない初心者さんの集団です。

こういう方たちは、株価が上がっている時には「下がったらぜったい買いたい」とかおっしゃっていますが、そういう人に限って、一度下がり始めると「もっと下がる」「◯◯は終了」とか言い出して、買えているのを滅多に見たことがありません。もう頭の中が下がることでいっぱいですから、「2番底が来る」とぜったい騒ぎます。もう典型的な「投資が下手な人」です。この下手な人の言うことに付和雷同したんですから、結果が上手くいかないのは当たり前なんです。

将来に対して相場の見通しを立てて読もうとすることは、悪いことではありません。頭の中をクリアにして投資出来るからです。都度都度起こる変化にも、着々と対応できます。

でも下手な人は読めないものまで読み切ろうとしてしまいます。昨今、株クラでは大統領選前後で調整があるかどうかとか大統領選後の米株価はどうなるっていう話題がいっぱいあるようです。

でも大統領になるため、トランプやカマラ・ハリスが何を言い出すのかなんて分かりませんし、このどちらがなるのかは現時点では予断を許しません。どっちがなるのかで選挙後の株価のシナリオはぜんぜん変わってきます。酒の席のネタとしてこういうことについてあーだこーだ言うのは楽しいものですが、これを読み切って投資に役立てようとすれば、当然読み切れませんから、何にも出来なくなります。

これが典型例ですが、2番底が来るかどうかなんて読めないものを読み切って投資をしようとすれば、機会を失うのが当然なんです。2番底が来ようがどうしようが、儲けられるポジションは何かとまず考える。そして2番底と言うことはボラがあるわけですから、このボラを取りに行くべきです。「ボラさえあれば儲けるのが上手い投資家である」と僕は再三申し上げて来たと思います。

もっとももっと上手い投資家は、タイムディケイを利用して、ボラがなくたって儲けるんですが。

これはなぜ儲けられるかおわかりでしょうか？

それはタイムディケイが「100%の確率で発生するから」です。発生確度が高いことはシナリオに組み込めばよく儲けられます。下手な人は5分5分だとかそもそも発生確率を推論出来ないものまで、シナリオに組み込んでしまおうとしがちです。これをやり出すと迷路に迷い込んでしまいます。読みをどこか途中で打ち切ることも大切です。