今後優良株になるであろう株の選定方法と買うタイミングを教えてください。

質問

２つ質問させて下さい。今後優良株になるであろう株の選定方法と買うタイミングです。
毎度、優良株に気付くのは世間が騒ぎ出した頃で、最近では半導体株を高値掴みしました。まだ上がると思ってしまうのです。みんながまだ気付かない段階でどのように見つけているのでしょうか？視点や考え方をご教示頂けますと幸いです。
また、騒がれてる株はまだ上がると考えて新規購入や買い増しし、実際上がる時もありますが爆死する事もあります。この段階では買わない方が良いなど、エントリーや買い増し時の注意点などありましたらこちらも教えて頂けるとありがたいです。

回答

まずその「みんながまだ気付かない段階で見つける」っていう意識を捨てた方がいいです。古参投資家がいろんな手法を用いて、鵜の目鷹の目で「みんなより早く」と手垢の付いていない優良株を探している中で、投資初心者がそれに先んじてそういう株を自力で探せることは100%ありません。

となると誰かの情報に頼るか、誰かにイナゴするかってことになりますが、こっちはこっちで「どの情報が信頼できるか？」「誰のイナゴをするべきか？」という問題にぶち当たります。前者は玉石混淆、後者では自分で稼げるまともな投資家が自分の手口を公開する必要性がありません。結果として「この銘柄がお宝銘柄」なんていう怪しい情報に騙されて、仕手株の養分にされ、株価が上昇して「シメシメ、これは儲かるわい」と算段している最中、仕手本尊に抜けられて株価が暴落、大損して退場するのがオチです。

ですから先ほどの回答では、それぐらいだったら、投資初心者さんは「長期的にチャートが綺麗な右肩上がりの銘柄で、出来高も十分ある大型株を、タイミングよく買えばいいんじゃない？」とお答えした訳です。

こういう銘柄であれば、投資初心者さんだって、ちょっと頑張れば自力でたくさん見付けられるはずです。問題はその「買うタイミング」なんです。

「最近では半導体株を高値でつかんだ」ということですが、もし6月後半から7月頭の半導体株が過熱気味だったところで買ったのであれば、「タイミングが悪過ぎ」ます。僕が利益を確定したタイミングです。

でも半導体株って、別に最近になって話題になった訳じゃないですよね。僕なんてもう20年以上、NVDAや東京エレクトロンを買ったり、売ったりして、メシのタネにして来ました。NVDAだけで楽勝で二桁億ぐらい稼いでいます。

投資初心者さんが失敗する原因は、「稼ぐことを焦ること」です。「急ぎ過ぎる」んです。その結果、みんながワイワイ騒いでその銘柄が過熱している真っ最中に買って、その結果、高値つかみするわけです。

機関投資家のトレーダーは半年や1年単位の稼ぎで自分の評価が決まりますから、焦って頑張らないといけません。でないとボーナスが少なくなってしまいます。では個人投資家はどうか？

来年3月までに500万円稼がないと困るってことは、少なくとも兼業投資家であれば、あんまりないと思います。個人投資家は「時間軸を長く引っ張れる」んです。よく「個人投資家の最大の味方は時間である」と言われます。であればその「時間」を有効に使いましょう。

「これは今後とも右肩上がりで上昇するだろう」と自分が確信できる銘柄を、長期チャートでも、業績や事業内容などのファンダメンタルズ分析でもなんでも良いのでたくさんリストアップしておく。そして焦って買わずに「まず監視する」んです。古参投資家であれば、200や300の銘柄を監視し続けていることは珍しいことではありません。

旬が短い銘柄は、確かに早く手を出さないと、腐ってしまいます。でも10年も20年も長期チャートで右肩上がりの銘柄はそうではありません。たいてい上がったり下がったりして、全体として右肩上がりになっています。であれば、監視しておいて、その下がったところで買えば良いだけじゃないですか。

半導体株は僕の主戦場の一つですが、そうやって僕がNVDAを最近買ったのが2022年12月末の相場がドン底だったタイミングです。「ブラッククリスマス」なんて言われて、株クラでは悲鳴が上がっていました。「今ハイテク株を買うのはバカだ」なんて言われていました。だから僕はここでNVDAを5万株も買ってみました。監視していて「絶好のタイミング」だと見たんです。

年が明けてまだ下げ続ける可能性はありましたが、だったら「損切りすればいいだけ」と考えていました。その時点で見てNVDAの将来性を考えれば、その株価は割安と評価出来ましたから、損切りしても、また下で買い直せれば大儲けできるから良いじゃないというのが僕の考え方です。結局、運良く年明けから相場が反転して、僕は結果的にドン底でNVDAを買えたことになったんです。

このNVDAをちょっとずつ利確しながら、最終的には今春の高かったところで全株売り抜けています。もうめちゃくちゃ大儲けになりました。株式分割前でしたから、1株当たりの平均の利益額が800ドルぐらいになっています。

別に投資初心者さんは僕の真似をして「相場が極端に悪いところ」で買う必要はありません。でも「タイミングを見計らって買うこと」は極めて重要なんです。どの銘柄も呼吸するように株価変動していますから、それが「下がってから反転したのを確認できたぐらいのタイミング」で買うのが、初心者さんであればいいと思います。少なくともみんながワイワイ騒いでいるタイミングでは買うべきではありません。

このやり方であれば、初心者さんであっても、儲かる優良株を割安なタイミングで買えるでしょう。NVDAだって数年前は暗号通貨のマイニング関連銘柄として脚光を浴びたあと、いったんブームが沈静化しています。AI需要で再び脚光を浴びることになりましたが、長期チャートは緩やかに右肩上がりしてきました。ですから初心者さんが見つけて監視することも簡単にできるはずです。

こういう銘柄をせめて30とか50銘柄ぐらい監視しておいて、「どれぐらい安くなったら買うか」事前に決めておきましょう。そしてそれを下回るか、それに近づいたタイミングで、「さてこの銘柄が今下げている理由は短期的なものか、長期的なものか」を検討します。短期的なものであれば、将来性には問題ありませんからゴーサインです。

投資で儲けることを焦らないでください。他の誰かが儲けているというポストを読むと焦ってしまいがちです。株クラにいる弊害の1つだと思います。

時間を味方に付けましょう。そうすれば最終的には大儲け出来るはずです。それが「個人投資家の戦い方」というものです。