大白川駅の平石亭という蕎麦屋さんに行かれたことはおありでしょうか。

質問

りおぽんさんの「この駅で降りたことあるかシリーズ」の質問をこれまでは拝見だけしていたのですが、ついに自分でも聞いてみたい駅を発見しました。
グルメタレントの動画で、大白川駅の平石亭という蕎麦屋さんを名店と紹介していて、そば好きとしてはかなり行ってみたいのですが、行かれたことはおありでしょうか。感想をお聞きしたいです。

回答

只見線の大白川駅の駅舎2階の「平石亭」か。山菜を含めてもろもろ美味しいところだから、蕎麦は美味いよ。なんというかピュアな蕎麦。ざる蕎麦と山菜なんかの天ぷらに山菜の白和えなんかがセットの「鬼面蕎麦」がオススメ。でも1500円ぐらいするから、「駅蕎麦」というお値段じゃないな。

行けば分かるけれど、大白川駅って新潟県と福島県の県境駅で、乗り鉄には途中下車する駅ではない。周辺はバブル期に観光開発されたけれど、どんどん寂れるばかりになっている。15は有人駅だった大白川駅も、CTC化で今や無人駅。ただ全線単線の只見線で、この駅は列車交換ができる交換設備の駅で、CTC化前の昔の名残りがあったり、駅構内が何かと味わい深い。だから列車から降りてみることはあった。

只見線なんていったん降りてしまうと、しばらく次の列車なんて来ない。駅構内を撮影し終わると、もうナーンもすることがないから、駅舎2階の「平石亭」に行って、のんびりと蕎麦でも手繰ろうか、ということになった。

しかし今やそれも昔の話。タレントとかが「平石亭」の話を広く公けにしてしまった結果、こんな県境の無人駅にある蕎麦屋に長蛇の列が出来るようになってしまった。僕は「料理は行列に並んでまでも食べるものなんてほとんどない」というのがポリシーなので、もう「平石亭」に行くことはない。只見線はおろか、並行する国道を使って車でやってくる人で大混雑するんだもん。

最近、僕は只見線に乗っていないんだけど。鉄オタ仲間の話では、開店前から大行列が出来ていて、並んで蕎麦が食べられるまで数時間はかかると言う。「平石亭」が営業しているのは、4月から11月までの土日祝の日中だけで、その間に大白川駅に通る只見線の列車はそう多くはない。

小出駅から会津方面に向かって大白川駅で降りれば、次の列車まで平気で4-5時間かかる。でも開店前に着く列車で降りて、次の列車を待つ間ではもう食べられないこともあるらしい。仲間は「平石亭」で食べるのはもう現実的ではないと言っていた。

自分で美味しいお店を探さず、ミシュランに掲載されたり、グルメタレントがテレビやYouTubeで美味しいというと、大行列も厭わず「俺も食べねば」と殺到するのは日本人の悪い癖。それはもうグルメでもなんでもないと僕は思う。

「平石亭」の蕎麦は美味しいけれど、そこまでして食べるほどには美味しくはない。都会でもちょっとない大行列を経験するには悪くない。