アラン・ドロン氏の映画で特に思い入れのあるものはありますか？

僕はアラン・ドロンが主演した映画より、ジャン・ギャバンに共演した作品の方が好きかな。特に「地下室のメロディー」で熟達の泥棒役のギャバンに、駆け出しのチンピラ役として絡んだ、若き日のドロンは味が良かった。「シシリアン」もこの2人の共演。いい組み合わせだったと思う。

もう1作、「ボルサリーノ」っていうジャン=ポール・ベルモンドっていう僕が大好きな俳優と共演した作品もあって、ここでは2人ともチンピラのペテン師役だったけれど、これも良かった。

アラン・ドロンには自ら監督・主演もけっこうあるんだけれど、これは自分にかっこいい役を振り過ぎているので、僕はそんなに評価していない。

ドロンには持っているものが美貌しかないチンピラやペテン師、ジゴロみたいな役をやらせると絶品だった。ルネ・クレマンの「太陽がいっぱい」からその萌芽が見えていたけれど。

合掌🙏。