四谷雙葉、白百合、立教女学院 のイメージや周囲にいらした出身者への印象を教えてください。

女子校は全般的にそうなんですけど、四谷雙葉は真面目な子と遊んでいる子の落差がとても大きかったです。幼稚園持ち上がり組と小学校持ち上がり組、そして中受組とでだいぶ雰囲気が違いました。下から来ている子ほど、裕福な家庭が多かった印象があります。また幼稚園と小学校の出願資格が通学時間60分、中学の出願資格が確か90分以内だったと思います。ですから自宅が東京23区内にある人が多めでした。横浜だったら横浜雙葉に行ってねということでしょう。僕の彼女も小学校組だったので、千代田区在住でした。

雙葉は決していわゆるお嬢さま学校ではないし、だからと言って受験校でもないと思います。学校はあまり勉強勉強とは言いません。割とみんなが好きなことをしていました。それと都内の私立男子校生に人気があった学校なので、ボーイフレンドがいる子が多かったです。女子御三家で言うと、「桜蔭の彼女」は羨ましがられないけれど、「雙葉の彼女」は東京の私立男子高校生のステイタスシンボルなんです。確かに冬の制服は地味と言うか重いので、可愛いさが2割減になっているんですが、見れば実は可愛いという感じです。

でも昔からなぜか慶應義塾より早稲田に進む人が多かったのが意外でした。女子御三家の中では雙葉生は語学は強いのにあんまり数学が得意ではないイメージがあるので、早稲田や上智になるんでしょうか。

実は僕が高校の時、東京の私立校の選抜メンバーで組んだバンドでも、ボーカルの子は四谷雙葉生でした。その子が所属する雙葉生だけのバンドもありました。でも地頭がいい子が多いので、大学受験ではツジツマを合わせていました。雙葉は実は校則がそれほどうるさくないんですが、「雙葉生であること」にプライドを持っている人が多かったので、それが最低限の行動基準になっていた気がします。

ああでも雙葉祭(文化祭)の男の入場は僕の頃は厳しかった覚えがあります。いろんな女子校の文化祭に行っているので、どこがどうだったかもう正確に覚えていないんですが、雙葉祭では入場チケットにご父兄のサインかなんかが必要だった気がします。もしかすると聖心とごっちゃになっているかもしれませんが。

大昔は三つ編みでしたが、昨今はきちんと制服を着ていれば、茶髪でもなければあまり何も言われないそうです。でも雙葉出身の方ならわかるでしょうが、やたら「お掃除」にはうるさい学校なんです🤣。誰かお掃除好きのOGがいたのでしょうか🤣。僕の高校生時代、東京で一番教室が汚い私立は開成か桜蔭というのが定評でしたが、雙葉はおトイレまで自分たちで綺麗にお掃除するんですね。部活があってもお掃除当番が優先されると言われていました。だから彼女もよく「お掃除が終わらなくて」とデートに遅刻してきました😅。

有名な笑い話があって、「道端に空き缶が落ちていた時、桜蔭の女の子は勉強していてそれに気がつかない。雙葉の子はキチンと拾ってゴミかごに捨てる。女子学院の子はそれで缶蹴りを始める」と言われていました。これがあながち冗談とも言えないのが面白いところです。確かにウチの娘なら缶蹴りをしそうです😅。

四谷雙葉は気の良い女の子が多くて、我が道を行くタイプが目立ちました。でもJGとは一味違うんですね。女の子っぽい女の子の学校です。大学で一緒になって文学部を出て、出版社に就職して、僕を今もこき使っている女友だちが2人います😅。先日ポストした女酒豪も雙葉出身です。

当時の「彼女」はとっくに結婚しましたが、その友人たちとはいまだに友人関係が続いていて、雙葉出身者には僕の前後の学年で合わせて20人ぐらい今なお女友だちがいます。あの学校の生徒数を考えれば、相当なものだと思います。そう言えば授業にフランス語があるので、大学になってからもそれを続けて、一緒にアテネフランセに通った子もいました。だから現在パリ在住の友人もいます。

白百合は、これも女子校あるあるですが、高校までと大学がまったくの別物です。大学は京王線の仙川駅からちょっと歩くところにあって、地方出身の地味で生真面目な子に混ざって、パパ活でもしそうな遊び好きの軽い子がたまにいるというイメージです。しかし高校までは千代田区九段にあって、おっとりとしたお嬢さま学校ということで、だいたい間違いありません。ただ近所の暁星にボーイフレンドがこっそりいる子がそれなりにいます。校則はうるさめです。マジでシスターがいる学校です。

学校の特徴は語学教育に熱心なことで、英語のほかフランス語もやります。それもけっこうちゃんとやります。白百合の特徴はOGが自分の娘を通わせている確率が高いことでしょうか。僕の当時のガールフレンドは、お姉さんにお母さん、おばあさんまで白百合だと言っていました。だから居心地はいい学校なんでしょう。でも今どき朝の挨拶が「ごきげんよう」というのはやり過ぎな気もします😅。

とは言え、比較的品は良い学校でしょう。僕の知っている子で、高校から白百合女子大に進んだ子は1人もいません。白百合高校から白百合女子大に進むのは、かなりの成績下位者です。早慶に進んだ子が多いんですが、でも「なんで同級生の男たちから、自分たちが白百合女子大の女の子より格下に扱われるのか」とブーブー言っていました🤣。これはフェリス女学院や聖心女子、東洋英和などの出身者に共通する不満でしょう。友人にシンクタンクのエコノミストになったのがいるんですが、彼女も飲むと「私は白百合出身なのになんで男がよってこないのよ」とよくブー垂れていました🤣。早稲田に行っちゃもうダメだって🤣。

なお白百合は幼稚園からの持ち上がり、小学校の持ち上がりもいるので、雙葉と同じくだいぶ雰囲気が違います。下から上がってきた方が白百合で純粋培養されている印象です。ただこれも女子校あるあるだけど、激しく遊んでいる子が中にはいます。また女同士なので、白百合にはちょっとしたイジメも百合っぽいのもあるとガールフレンドから聞きました。最近はどうなのか知りませんが。

部活は全体的に盛んではありません。特に体育会系は貧弱です。代わりに「白百合会」というボランティア活動部や華道や茶道、クラシック系の音楽系は比較的活動している印象です。でも学校の施設が貧弱なのと先生にあんまり良い先生がいないのが、当時の白百合生たちの不満のタネでした。これも最近はどうなっているのかわかりません。

受験に関して言えば白百合の中学は一般入試が2月2日組です。ですから女子御三家なんかと併願できます。四谷雙葉の第二志望に受験する方がそれなりにいます。最近は豊島岡が多いらしいですが。ただし、白百合主催の学校説明会に出席するのは必須という噂です。またどちらかの親が同席する面接もあります。そこで志望動機は聞かれるそうです。なお白百合には雙葉にはある通学時間の制限はありません。でも結果として大半が東京在住という感じでした。

また四谷雙葉は中受でたくさん取るのに対して、白百合は幼稚園で取る数と小学校で取る数、そして中受で取る数にはそう大差がありません。その分、中高も純粋培養組の比率が多くなります。また表向きは母親が白百合出身であることは選考には関係ないことになっていますが、幼児の幼稚園考査や幼稚園児の小受ですから、これは眉唾物だと思います。僕の友だちで多かったのはオーナー企業の社長の子女でした。

これは幼稚園がある有名私立女子校全般に言えることですが、この手の幼稚園は「預かり保育」の感覚では通わせられません。多くのところは園バスはなく、お母さんが同伴で送り迎えする必要があります。まただいたいお弁当です。何かで子どもを待っている間、編み物とか手芸をしているイメージです。キャリアウーマンの共働き世帯が、子どもをこれらの幼稚園に行かせると後悔すると思います。

立女はこの2校とは校風がぜんぜん違います。最大の違いは持ち上がりで立教大学に進む子が多いことに起因していると思います。ですから受験勉強をせずに、のびのびしている子が多い印象です。立教に進まず受験勉強している子はだいたい慶應義塾か上智にサクッと行きました。

制服はない学校なんですが、スカートを履くのが決まりになっているらしく、昔からみんな「イーストボーイ」みたいななんちゃって制服を着ていました。一時はみんなラルフローレンが制服代わりでした😅。一見しただけでは、どこの生徒かわかりませんが、校章を付けるのが規則のようです。校則は緩めの学校ですが、学校にお化粧していくのは禁止でした。制服がないからといって学生っぽくない服装で行く子はいないので、一定限の節度は守られていると思います。

立女の女の子の永遠の悩みは、学校のロケーションが久我山の住宅地にあって、遊びに出づらいことです。またこのロケーションのため生徒の自宅居住地に大きな偏りがあります。やたら多いのが杉並区と世田谷区で、これに渋谷区、目黒区、武蔵野市がちらほらといる感じです。京王井の頭線がないと成り立たない学校ですね。ですからなんちゃって制服を着て出歩くのも、吉祥寺、下北沢、そして渋谷です。

ここも小学校や幼稚園からの持ち上がり組はお嬢さまが多くて、中受組は世田谷や杉並のそこそこ良い中産階級のお家だったと思います。でもここは校風が良くて、のほほんとした可愛らしい女の子が多かったです。全体的にマイペースです。桜蔭は「他人にはかまわない」という個人主義が強い印象ですが、立女は「他人のやっていることはかまわないけれど、認める」感じです。

ロケーションが悪いので、近所の私立男子校は國學院久我山ぐらいしかなく、ボーイフレンドがいる女の子は、私服校なのに意外と少ないです。僕は母の友人であるお母さんに「娘が自宅と学校の往復をしているから、りおぽん君がウチの娘をコンサートにでも連れて行ってくれませんか」と頼まれました。でも立女の子たちはそういうことをあんまり気にせず、女の子同士で仲良く群れていました。

でも僕がマーガレット祭(文化祭)にこのガールフレンドに招待されて行った時、わらわらと20-30人ぐらい集まってきて、不思議な生き物を見る目で観察されたので、興味はあるんでしょう😅。僕を招待した子も「彼氏を連れてきた」って自慢していましたし。

なお僕らの頃の立女の女の子たちの自慢は卒業生にユーミンがいたことでした。なかなか校内の施設の雰囲気がクラシックで良い学校なんですが、確か講堂の脇にあるピアノが置いてある部屋で、ユーミンが「ベルベットイースター」などの初期の名曲を作曲したとされていて、通称「ユーミン部屋」でした。

ユーミンはその中学時代から六本木の「キャンティ」あたりに出没していたそうですが、このあたりいかにも自由な校風の立女らしいなと思います。女子校ですがあんまりベタベタとした雰囲気はなく、陰湿な話も聞いたことがありません。校風的には割とJGに近く、その受験がない版という印象です。僕はけっこう立女の校風と立女生のノリは好きです。

なおすべてミッション系の学校ですが、四谷雙葉と白百合はカトリック系、立女はプロテスタント系(日本聖公会系)です。これも校風が違う遠因のような気がします。また以上の学校はルーズソックス全盛時代もルーズソックスを履いていた人を見たことがないです。この辺がこのあたりの女子校のプライドというものだと思います。まあ四谷雙葉と白百合は、そんな格好で出歩いていたら、見知らぬOGが注意するでしょうけれど。