今後日本は金融引き締めに入っていきますが、マッドマックスや北斗の拳のような世紀末状態に入って行くでしょうか。

1993年の土地バブル破裂から1997-98年にかけて発生した大手金融機関や山一證券の経営破綻、2003年の2兆円近い公的資金注入によるりそな銀行の実質国有化、そして2008年の世界的な金融危機を経て、2013年から始まった異次元の金融緩和で、日本はようやく「空白の30年」を脱したばかりです。2003年ごろは僕も「これは日本はどうなっちゃうんだろう」と思いましたが、最近はだいぶ落ち着いています。

現在は異次元の金融緩和のツケを払っているところですが、金融正常化は慎重にやるでしょう。可処分所得はインフレの中でなんとか増やそうとしているところですし、失業率を上げないことは、株価浮揚と異なり、日銀法で定める「日本経済の健全な発展」という日銀の責務に含まれると思います。ですから「マッドマックスのような世紀末状態」を予測するのは、あまりに極端ですよ。