お金の使い方が分かりません。｜東大ぱふぇっとの米国株投資ブログ

質問

りおぽんさんこんばんは。
私は軽い障害や病気と共に生きる30半ば女です。色々あって孤独の身です。
夏に受ける手術の保証人すらまだ用意できていません_(:3 」∠)_

これまでなんとか生きてこれましたが、もうくたびれたというか、いよいよ人生詰んできた気がしてます。

現状は、金融資産2300万円ほど、障害者枠で滑り込んだ大企業で居心地の悪い思いをしながら死ぬのを待っています。お金の使い方が分かりません。

これから人生やり直せると思いますか？パァーッと生まれ変われるような事がしてみたいです！

回答

障害も病気も辛いですが、負けないでください。僕は公開している通り、腎不全で人工透析を受けています。僕のポストを読んでいる人の多くは気が付いていないと思うし、気が付かせないように僕が振る舞っていますが、だということは、「内部機能障害」の「重度障害者」だということです。一応、障害者手帳の発給も受けてあります。

だからといって何かそれを役立てているわけではほとんどないんですが、たまに大混雑している美術館で「1級の障害者手帳」を見せて、列に並ばないで入館させてもらうという裏技を使っています🤣。

それ以外では長期旅行に行きづらいなど不自由なこともいっぱいあるし、頻繁に透析を受けなければなりません。最低4時間ベッドに縛り付けられるのは、僕みたいな活動的な人間には辛いですが、その暇つぶしに始めたのが、この質問箱です。最近は美沙梨沙もいるので、透析が終わるのが早い気がしてきました。

人工透析をしていると腎臓癌になりやすいんですが、やっぱりなって、昨年左腎を摘出しています。ふつうの人より余命が短いことも覚悟せざるを得ないんですが、精一杯セミのように鳴きまくって、人生を楽しもうとしています。不思議な経緯で僕の赤ちゃんが欲しいという女性も現れたので、これは出来るだけ長く生きないといけないかなぁという気にもなっています。

僕が他人がなんと言おうと、そんなことに一切かまわず、やりたいことをやって生きているのも、何年あるかわからない残りの人生を「悔いだけは残して終わりたくない」からです。

まず「障害者枠」で採用されていることで、肩身が狭い思いをするのをやめてください。世の中にはいろいろあります。「コネ」で入社する人だって少なくありません。「学歴」や「体育会の先輩の引き」も、理工系なら「教授推薦」だってあります。みんな多様な理由で入っているんです。「障害者枠」はその一つに過ぎません。ただあなたにはお仕事を出来るだけ頑張って欲しいです。あなたの後に続く障害者のためだと思ってください。こうやってみんな権利を拡大してきたんです。

金融資産が2300万円あるのは幸いなことです。僕がそうであるように、障害持ちの病気持ちにとって、「お金」はいろいろな意味で支えになります。ただあなたはまだ若いし、お金はパッと使うとあっという間になくなるものです。今は「必要な時にはこれを使うけれど、出来るだけムダ使いはしない」というスタンスがいいと思います。

どんな病気でどれぐらいの余命が見込めるのかわかりませんが、僕はあなたの人生はまだ詰んでいないと、質問文を読んで思いました。将棋には負け方が3つあります。詰み、反則負け、そして投了です。このうち投了は「もう勝てない」と諦めて、負けを認めることです。

負けそうになったら「見苦しく振る舞わない」ことを「美学」としてさっさと投了する棋士もいます。でもそうしない棋士もいます。トップ棋士の1人である永瀬拓矢九段がその1人で、負けそうになっても粘り倒し、なんか相手が間違えないか、延々と敗勢濃厚でも終盤戦を続けます。

僕は、苦しそうな顔で天を仰いだりしながら、それでも指し続ける永瀬九段の対局をテレビで見ていて、「自分もこうあらねば。粘り倒してやるぞ」と応援しています。将棋は詰んだり、反則したりしなければ、「投了」を告げて、負けを認めなかれば、負けではありません。僕もあなたもせいぜい見苦しく振る舞って、本当に詰むまで粘り倒しましょう。

別にお金を使わなくても、「生きがい」を見つけることができます。障害によってはそのために介護者を必要とする場合もありますが、ここで遠慮しないことです。障害者がこうしたサービスを受けられるようになったことには、先人の努力と闘いの歴史があります。その恩恵を遠慮なく受けてください。

ツイッターには障害者差別をしたがるアホがけっこういますが、これは無視してください。僕はそういう投稿を読むと、「お前ら僕の100の1でも税金を納められるようになってから、それを言ってみろ」と思うようにしています。

「生きがい」は大きなことでも些細なことでもいいんですが、あれば「生きる気持ち」が湧いてきます。別にちょっとした趣味でもいいんですよ。まずこれを探しましょう。僕はたくさん生きがいがあるので、たいていの「健常者」より、よっぽど楽しく暮らしている自信があります。

障害者の病気持ちは、それで心が挫けると、生きるのが辛くなります。僕がポストで人工透析を受けていることを明らかにしているのは、そんなもん気にしていない、笑い飛ばしてやろうと思っている部分があります。まあ行くことは今後ともないでしょうが、僕だってハローワークに行けば、毎日決まった時間に働くことは出来ないので、「障害者枠」で職を探してもらうことになります。

入院の保証人がいないということですが、これにはお金がかかりますが「保証会社」を使うという手があります。お金はこういう時に使いましょう。物事にはいろんな手があります。知恵を絞ってください。

「健常者」でも、心が死んでいて、つまらない人生を送っている人がいっぱいいます。人生は「これからやり直そう」と一念発起すれば、可能性がひらけてきます。老いることだけはどうしようもなくて、それで可能性がどんどん狭まりますが、あなたはまだ30代半ばじゃないですか。なんとでもなります。

繰り返します。本当の本当に詰むまでは、諦めて「投了」を告げなければ、負けではありません。お互いせいぜいジタバタしてやりましょう😊。