Qualcommは拡大するスマホチップ市場にてシェアを拡大していくので有望だと思っているのですがりおぽんさんはどうお考えでしょうか。

2024年第1四半期のスマホの世界の出荷台数は2億9000万台です(IDC調べ)。これは前年同期比7.8%増だそうですが、コロナ禍で落ち込んだスマホ需要がゆっくり回復しているためだと思います。スマホは先進諸国ではもうかなり行き渡ったですから、今後、これらの国では買い替え需要が主体になるでしょう。

今後有望なのは開発途上国での普及ですが、そこで投入されるスマホには、お高いQCOMの通信用半導体は使われないと思います。そして現在のスマホ市場で大きなシェアを持つのはSamsung、Apple、Xiaomi、Transsion、Oppoの5社で、この5社で世界市場の7割を占めます。大きく伸びているのはXiaomiとTranssionの中国勢です。ですからQCOMのチップを基本的に使いません。

このうちではAppleがQCOM最大のクライアントですが、Appleが自社でモデムチップなど通信用半導体の開発を進めているのは、周知の事実です。開発プロジェクトは難航しているようですが、もし成功すれば、自社半導体に切り替えるはずです。その方が儲かりますから。

スマホ市場は今後、PC市場のようになっていくと予測しています。QCOMはスマホ向けの半導体で儲かっているうちに、次の収益の柱を探す必要があると、僕は考えています。スマホ市場についてはQCOMの成長を期待していません。