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メモリ御三家のうちmicronをどう見てますか?

質問

メモリ御三家のうちmicronをどう見てますか?

回答

メモリ御三家というと、Samsung、SKhynix、それにMicronの3社を指しているんだと思いますが、Samsungと残り2社にはちょっと差があります。そして絶好調と言われる半導体業界ですが、実は昨年(2023年)の市場規模は2022年と比べてGartnerの集計ではむしろシュリンクしています。50%以上伸びたNvidiaがやたら目立ちますが、メモリ御三家はいずれも3割超の大幅な売り上げ減でランクを落としています。おっしゃるMicronはこのため2022年の世界5位の半導体メーカーからトップ10圏外に滑り落ちました。

半導体ブームでMicronの株価は業績と無関係に大幅に上昇していますが、今後も上昇が続くかどうかは保証できません。メモリ半導体全般に、メモリ需要は旺盛で大容量化も進んでいるのに、製品の差別化が難しいので価格競争が激しいためです。ですから僕はMicronだけでなく、他の2社の株も買いたいとは思いません。

メモリ半導体業界は価格競争が厳しい世界です。僕の見るところ、世界でメモリ半導体業界のプレーヤーと言えるのは15社ほどです。このうち米国企業はMicron、Western Digital、それにRambusの3社ですが、僕が買おうという気になるのは特徴ある製品をファブレスでやっているRambusだけです。Rambus(RMBS)はメモリ半導体業界でのNVDAになり得ると思っています。まあこの5年でもかなり株価が上がってしまいましたが。

半導体業界において水平分業化は抗することができないトレンドです。メモリ半導体ではこれが比較的遅れていますが、いずれ押し寄せてくるはずです。その時にはMicronはロジック半導体におけるIntelになるんじゃないでしょうか。

さきほど世界のメモリ半導体メーカーは15社と言いましたが、内訳は米国3社、韓国2社、台湾7社、中国3社です。このうち今後成長していくのは、Rambus以外は台湾や中国の企業だと推測しています。ただその筆頭の台湾Nanya Technorogyでさえ赤字で苦しんでいます。NVIDIAで注目を集めるロジック半導体業界とMicronが属するメモリ半導体業界は状況がまったく異なります。

ちなみにさきほど触れたGartnerの2023年の半導体企業の売り上げベスト10で、前年を上回ったのはNvidia、Broadcom、STMicroの3社だけでした。IntelはもちろんAppleもAMDもQualcommもTexas Instrumentsもマイナスでした。半導体は優勝劣敗がけっこう厳しい業界です。現状ではNvidiaの一人勝ちです。

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