質問
ロングしている銘柄に対するヘッジのボリュームはどういった感覚で決めているのでしょうか?
目減りするだろう分と同等?もしくは全部賄うのは無理でも7,8割等許容できる範囲?いやいや、キャッシュ(ヘッジ枠)の許す限りフルパワーで!
感覚的な面もあるのかもしれませんがご教示頂けると嬉しいです。
回答
これはどういうやり方がベストなのか、いまだに僕にもわかりません。一応僕が「こうやっている」というのを説明しておきます。
①現物を購入する資金と、ヘッジで使う先物やオプションなど「デリバティブ用の資金」、それに「SOXS/SOXLといったレバレッジETFを売買する資金」は、最初から別建てで管理しています。実は証券口座自体も別に分けていたりします。ですから「どれだけヘッジするのか」のは考えず、例えば先物やオプションであれば、独立して「もっとも儲かりそうな戦略」を採ります。相場の大きな調整を予想すれば、それに合わせた戦略を採りますが、これが「たまたま現物ロングのヘッジになっている」仕組みです。
②一方、これとは別に現物ロングのPFでも相場の大きな調整を予測した場合、対応策を採ります。第一歩は「利益を確定させる銘柄と調整をまたぐ銘柄を分別すること」です。前者によってキャッシュを積み増して、いざ調整があった時の安くなった銘柄の購入資金に充てるわけです。
③「またぐ」と決めた銘柄は「調整終了後、元の株価に戻るかもっと上昇する」と判断したわけなので、基本的には何もしません。ひたすら冬が終わるのを待ちます。ただ「大量に含み益があってそれを確定させたいけれど、利益を確定させて税金を払いたくはない」という銘柄だけ、現物を持ったまま信用で売り建てる「つなぎ売り」という戦略を取る場合があります。
これをやる場合は、基本的に現物ポジと同量のショートポジを持って、株価の変動に対してニュートラルにします。ただ僕は株主優待なんて考えて売買していないし、逆日歩も慎重に計算しなくてはなりません。その割にメリットは少ないので、この「つなぎ売り」をするのはよほどの場合です。
④以上とはまったく別に、株価が大きく下がると予測した銘柄では、現物のロングポジを持っていなくても単独で売り建てる場合もあります。これはヘッジではなく、単純に下落局面で利益を得ようとしているわけですが、結果として株式運用上のヘッジになっている場合があります。
ただ僕はショートで取るのが あんまり得意ではないので、このショートポジを持つ時はかなり慎重にやります。米国株の場合 は基本的には個別株オプションのプットを買うかコールを売るといった対処をするので、信用で売り建てるのは相当の場合です。
以上が僕が相場の下落を予想した時に取る行動のすべてです。読んでいただければわかるように、「現物ロングのPFに対してどれぐらいヘッジするか」という計算は一切していません。個別のブロックで最適の行動を取れば、結果として全体の結果が最適化されているんじゃないかと考えています。個人投資家でそれ以上の計算をするのは、手間などの負荷がメリットに引き合いません。
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