コンサル会社(もしくは個人)が出資して株主となった先の企業

これはかなり判断の分かれる微妙な問題なんですが、何をコンサルして、どれぐらいの報酬を得るかですね。適正なものであれば、株主になった経営コンサルタントに実務指導や顧客紹介などの名目で顧問料を支払うのは割とよく聞く話です。

でも、報酬を上げすぎて、出資金の払い戻しと受け取られたら出資法違反になります。コンサルで法律関係のコンサルをしたら弁護士法違反、税務周りは税理士法違反、融資コンサルして5％以上の報酬を取ると、これも出資法違反です。経営コンサルかつ大株主だと、経営状況をあまりによく知っているので、違法行為に手を染めてしまうことも多いです。最近ではプロルート丸光の筆頭株主でコンサルをしていたウェルスブラザーズの社長が、有価証券虚偽記載を勧めたとして、金商法違反で逮捕されています。

というわけで、出資して株主になった人や企業がお金を取ってコンサルをするのは、警戒しなければならないことがいっぱいあります。大手のコンサル会社は、だからこれをあまりやりたがりません。そもそも、大手コンサル会社には会計事務所系か銀行系が多いので、自分で出資するのではなく、銀行などの出資・融資を斡旋するケースがほとんど。株主になって顧問料を受け取るのは、独立系の比較的小さなコンサルタント会社です。