東大ぱふぇっとです。
「最適なポートフォリオ」という言葉は投資をする人なら誰もが耳にしたことがあると思います。
国語力の低いインフルエンサー()が多用している言葉ですね()
最適ポートフォリオを突き止めるために、決算書をよみ、経済ニュースをよみ、中央銀行の一挙手一投足をチェックしたりする。まあインフルエンサー()は個別株分析を生業としている人が多いですからね()
しかし、実は「最適なポートフォリオ」は理論的にはほぼ確立されているといっても過言ではないんですよね。
その理論が現代ポートフォリオ理論です。
今回はその中核に位置するCAPM(Capital Asset Pricing Model、資本資産評価モデル)について紹介しますね。
最適なポートフォリオってどういう意味合い?
まず、現代ポートフォリオ理論における最適なポートフォリオの意味について見ていきましょう。
これは「とっているリスクに対して最も高いリターンを期待できるポートフォリオ」という意味ですね。
逆にいうと「期待するリターンに対して、最も低いリスクになるポートフォリオ」ということになります。
現代ポートフォリオ理論においては、このような条件を満たすポートフォリオを「最適なポートフォリオ」と呼びます。
次に、この最適なポートフォリオをどのように探していくか見ていきましょう。
最適なポートフォリオの見つけ方
まず、全てのリスク資産(株式、債券、不動産証券、コモディティ等)のリスクと期待リターンを計算します。(具体的な計算方法は難しいので省略しますね🐰)
そして右軸にリスク、縦軸にリターンをとったグラフの上にそのリスク資産をプロットしていきます。
更に、それぞれのリスク資産を組み合わせてできたポートフォリオに関しても同じようにグラフ上にプロットしていきます。実際にはリスク資産の組み合わせなんて無数にあるのでそんな作業できないんですけどね()
すると、グラフ上に無数の点のカタマリができてきます。
次に、そのカタマリの中で、期待リターンに対しリスクが最小となる点、つまりカタマリの一番左側の点を、線で結ぶと下図のような曲線になることがわかっています。
このような曲線が描けた時、最適なポートフォリオは曲線上の上半分ということになります。
なぜなら曲線上の下半分は、上半分と比較すると、取っているリスク量が同じでも期待リターンが低くなるからです。
そしてこれらのリスク資産に加えて安全資産(国債などのノーリスク資産)を加えると、下図のような直線が描けます。
安全資産はノーリスクなので当然縦軸上に存在します。(図の”Risk Free%”)
その点と曲線の接点を結ぶ直線を描けば、その接点ポートフォリオ(図の”Ideal Market Portfolio”)と安全資産の組み合わせで直線のようなポートフォリオ(図の”Capital Market Line”)が作れます。
この直線状のリスクとリターンを満たすポートフォリオを「効率的ポートフォリオ」と呼びます。
理論上では効率的ポートフォリオ以外のポートフォリオを組むことはナンセンスなのです。あくまで理論上はね()
接点ポートフォリオって具体的にどんなポートフォリオ?
上述の通り、効率的ポートフォリオとは安全資産と接点ポートフォリオの組み合わせです。
つまり接点ポートフォリオさえわかれば、安全資産との組み合わせで効率的ポートフォリオは自由自在に作れてしまうわけです🐰
では、接点ポートフォリオとは具体的にどんなポートフォリオなのでしょうか?
これにこたえるのがCAPMという投資理論です。結論からいうと、CAPMに基づけば接点ポートフォリオは「マーケットポートフォリオ」です。
マーケットポートフォリオとは市場に供給される全ての証券を指します。
つまり、全ての証券を時価総額に比例して保有するということです。
では、なぜマーケットポートフォリオが接点ポートフォリオといえるのでしょうか?
CAPMでは次のように論証します。
市場に参加する投資家が合理的に行動する場合、投資家は安全資産と接点ポートフォリオの組み合わせによって最適ポートフォリオを実現しようとする。
ということは、全ての投資家が投資しようとするリスク資産ポートフォリオは、接点ポートフォリオそのものである。
従って、証券の需要と供給が一致する市場均衡の状態では、マーケットポートフォリオはこの接点ポートフォリオでなければならない。
仮に、マーケットポートフォリオが接点から外れた場所に位置するとしよう。
投資家は接点ポートフォリオを求めているのに、マーケットが違うところで均衡してしまっているということは、需給のバランスが崩れてしまっていることを意味する。
その結果、需要が供給を上回る証券の価格は上昇し、その逆は下落する。
このように市場メカニズムがマーケットポートフォリオが接点にくるまで続くことになる。
このように、市場はマーケットポートフォリオが接点ポートフォリオに来るようにあらゆる証券の価格を調整している、ということができる。
従って投資家はマーケットポートフォリオのバスケットを買うことで接点ポートフォリオへの投資を実現できるのである。
これがCAPMの最も基本的な主張です。
要は、世の中の投資家を全部ひとまとめにしたと考えると一人の最も合理的な投資家が完成しますよね。
そのような投資家は、当然最適なポートフォリオである接点ポートフォリオを追求することになります。
そしてポートフォリオを構成する要素は当然、売買可能な証券全てとなります。
投資家は接点ポートフォリオを追求する上で、保有比率を落としたい証券は売って、比率を上げたい証券は買います。
その売買の結果が今の各証券の価格になっているわけです。
よって、世の中の証券は全体として接点ポートフォリオになるように最適な値付けがされていると考えるわけです。
なので、これらを時価総額に応じて全て持つということこそが接点ポートフォリオになるわけですね。
初心者の方は、最適なポートフォリオ=接点ポートフォリオは”市場で売買できる証券まるごと全部”と覚えておけばいいでしょう。
マーケットポートフォリオとして具体的に何に投資すればいいの?
ここまでくると、
「マーケットポートフォリオって具体的にはどの投資信託を買えばいいの?」
という疑問がわいてきますね。
上述の通り、マーケットポートフォリオとは、市場で売買できる証券まるごと全部です。
よく、全世界株式(例えばVT)、全米株式(例えばVTI)やTOPIXをマーケットポートフォリオと呼ぶ人がいますが厳密には異なります。
なぜなら、”市場で売買できる証券”の中には債権や資産担保証券(住宅ローン証券等)、コモディティ等も含まれるからです。
一方で、厳密に全ての証券をバスケットにしたETFというのは存在しません。
証券というのはほんとに無数にあるので、それを丸ごと全部保有するような投資信託やETFを作成するのはやっぱり難しいんですね。
本来であれば、いくつかのETFを組み合わせてマーケットポートフォリオに近似させることは可能です。
但し、それはかなりめんどくさいので、初心者の方にとっては最も時価総額の大きい株式だけを丸ごと全部保有するだけでもいいかもしれません。
全米株式やTOPIXでは国が限定されてしまうので、現在の投資のグローバル化を踏まえればやはり、最もマーケットポートフォリオに近いのは全世界株式(VT)だと思います。
よって、VTと国債(日本人なら日本国債、ただ日本国債は金利ゼロなので現金でもよい)の組み合わせで今日から誰でも理論的に最適なポートフォリオを組めることになります!
まとめ
- 最適なポートフォリオとは「とっているリスクに対して最も高いリターンを期待できるポートフォリオ」。
- 現代ポートフォリオ理論における最適ポートフォリオは、「接点ポートフォリオ」と「国債」の組み合わせ。
- 「接点ポートフォリオ」とは具体的には「マーケットポートフォリオ」のこと。つまり”市場で売買できる証券まるごと全部”。
- 今のところ「マーケットポートフォリオ」と呼べるような投資信託やETFは存在せず。初心者にとって最も手っ取り早い選択肢は「全世界株式」(VT等)。
インデックス投資が最適ポートフォリオに近いという理由がなんとなく理解してもらえたかなと思います。
世界中の投資家が全員合理的であるという経済学にありがちなお花畑の前提なんですけどね()
この理論を突き詰めて行くと、仮想レバレッジポートフォリオnote後編で示した理論こそが最高の理論となりますね。
現実問題としては市場は合理的でないので、市場を出し抜くことは可能です。
そのためのヒントは以下の予言書に書かれているわけですが()
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