東大グレアムです。
NASDAQの一人勝ちが続いています。
NASDAQ 100指数の独歩高
青い線がNASDAQ 100、緑の線がS&P 500、オレンジの線がRUSSELL 2000です。
6月のFOMC以降、一旦調整が見られましたが、NASDAQ 100だけは最高値を更新し続けています。
NASDAQ 100指数とS&P 500指数の比率
NASDAQ 100とS&P 500の比率です。2000年のドットコムバブルの水準を超えました。
NASDAQ 100の200日移動平均に対するプレミアム
NASDAQ 100の200日移動平均に対するプレミアムは20%近くに達しており、これは暴落直前の2月の市場のピークと同じレベルです。
ハイテク企業の利益増加
このような状況から、ハイテク企業が割高であって、暴落するに違いないと考える人もいますが、それは早計といえます。
S&P 500 ITセクターの収益はドットコムバブル崩壊直前は500億ドルでしたが、昨年は2,400億ドルであり、収益力が約5倍となっていることに注意する必要があります。
一方で、このようなハイテク企業の収益力の向上を考慮しても、投資家のハイテク株への熱狂が過剰であることを懸念する兆候があります。
ナスダック100とS&P500のIVの比較
Blistering Nasdaq Momentum Is Approaching Dot-Com Escape Speed
通常NASDAQ 100のIV(インプライド・ボラティリティ)であるVXNはS&P 500のIVであるVIXよりも高く、過去5年の平均スプレッドは3ポイントでした。しかし、投資家がコロナウイルスの中でも安全とされるメガテック企業に殺到したことから、スプレッドは縮小し、2月の暴落以降は逆転していることが分かります。
Volatility Skew
Skew日足
Volatility Skew(ボラティリティ・スキュー、以下Skew)とは
Skewとは歪みを示し、オプションのIVに生じる歪みを表しています。
オプションの価格モデルでは、行使価格に関係なく、同じ原資産と満期のオプションのインプライドボラティリティ(IV)は同一であると想定しています。
しかし、実際には投資家は株式の下落オプションに対してより多くのプレミアムを支払うことがわかりました。
これは、投資家が上昇よりも下落方向に対してより大きなボラティリティを想定していること(ファットテール)を意味し、オプション市場では下落に対しての保険が、上昇に対する投機よりも価値があることを示す可能性のある指標です。
Skewは暴落前に上昇してピークをつけ、暴落が起こって株価が底打ちすると同時に底打ちする性質があります。
Skewは、2019年12月19日の高値である150に迫る勢いで増加しています。
Skew月足
過去を振り返ると、Skewが150を超える水準に達することは稀であり、これは投資家が現在の株式市場の水準が割高で、下落に対する備えをする必要があると考えていることを示しています。
マネタイゼーションと資産価格
本ブログでもお伝えしてきた通り、企業収益と株価の比較だけでは株式市場が割高か割安かは判断できず、中央銀行の政策も加味して考える必要があります。
異なる資産クラスは(理論上)リスクフリー・リターンへの上乗せ利回り(リスク・プレミアム)とリスク要因が釣り合うように価格が決まる。
「リスク・プレミアムは流動性供給量で動かされる。
株価倍率は伝統的な方法で参考にされるべきでない。
理解しないといけないのは、実体経済が資本市場を動かすより、資本市場が経済・PER・リスクプレミアムを動かす面の方が大きいということだ。」
TINA: There Is No Alternative
流動性供給による株式市場へのマネーの流入は、現金や債券の期待リターンが実質ベースでマイナスになっているために、本当はそうした”安全な”資産を持ちたい人も、仕方なく株式市場にお金を移してきているということを示しています。
10年国債と物価連動債から算出されるインフレ率
(再度の感染者数の増加やロックダウン懸念といった実体経済の悪化にも関わらず、インフレ率は、急激な回復を見せています。)
つまり、他の資産クラスの期待リターンがひどく、不動産などの流動性が低い資産の魅力も低下するために、投資家は株式市場が企業収益から考えれば割高だと分かったうえで、株式を買わざるを得ない状況に追い込まれているわけです。
これをThere Is No Alternative(TINA)といい、株価上昇のドライバーが不足している状況でも株式市場は上昇します(Tina Effect)。
このような状況では、マーケットタイミングを読もうとして株式市場への出入りを繰り返すことは、殆どの凡庸な投資家にとっては、結局はリターンを押し下げる結果につながることが多いことを考えると、長期投資家は自身のリスク許容度に見合っただけの株式ポートフォリオを保有し続けたほうが賢明です。
アメリカの株式市場は今まで”割高”でなかったことのほうが少ないのですから。
相場予測noteを無料お試しできるキャンペーン!
- 相場当てまくりの相場予測noteを無料で読める!
- 秘密の爆益銘柄を無料でチェックできる!
- 紙書籍が郵送されてくる!
- 総額1万円相当を無料でプレゼント!
超豪華な特別キャンペーンをIG証券様が実現してくれました!
- 私の相場予測を無料で読める!
- 総額1万円相当のプレゼントを無料でゲットできる!
IG証券でしか取り扱っていない投資対象が山ほど存在するため、私のように幅広い投資対象へ投資するなら必須の口座ですね!私自身もIG証券を利用しています!
秘密の爆益銘柄も公開中!
ブログの記事は全て無料で読めますが、相場予測noteに関しては有料記事となっています。
予言書とか言われちゃうレベル!?
驚異の的中率!爆益銘柄の公開!
別格すぎる相場予測を公開中!